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重力と引力の違いをわかりやすく解説!意味と正しい使い分けを紹介

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さて、問題です。

次の文の(   )に入る言葉を選択肢から選んでください。

火星の表面の(    )は、地球の3分の1 ほどです。

選択肢1『重力』

選択肢2『引力』

はなこ
私は『引力』だと思う。
僕は『重力』だと思う。
たろう
れいか
えー、どっち。私、分かんない。

正解は『重力』です。

その訳は……。

ということで、今回は、

『重力』と『引力』の違いと正しい使い分け

について、わかりやすく解説していきます。

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『重力』と『引力』の違い

はじめに、 『重力』と『引力』について平凡社世界大百科事典 第2版で調べてみました。

いんりょく『引力 attraction』

二つの物体が及ぼし合う力のうち、物体を互いに近づけるような向きに働くものをいう。

反対に遠ざけるような向きに働くものは斥力repulsive forceという。

引力のうち、もっとも普遍的なのは万有引力であり、電気(あるいは磁気)を帯びた物体間に働く静電気力(磁気力)も、異符号の電気間(磁極間)では引力になる(同符号の場合は斥力)。

また、原子核を構成する核子の間に働く核力も引力である。

なお、綱などを通して引き合う力の場合は張力と呼ぶのがふつうである。

じゅうりょく『重力 gravity』

重力という語は、宇宙論などでは万有引力のことをさすこともあるが、地球についていう場合には地球上の物体にはたらく地球の万有引力と地球自転による遠心力との合力をさす。

われわれにはこの重力は物体の重量として感じられる。

人工衛星のように地球の自転とは無関係な物体の運動を論ずる場合には遠心力の成分は除いて取り扱う。

地球上で1kgの物体に作用する重力の強さは約9.8Nでほとんど一定である。

したがって重力は物理学における力の基準として重要である。

はなこ
ちょっと、むずかしくて分かんない。
僕も。
たろう
れいか
私も。

それでは、重力と引力について、分かりやすく解説します。

引力について

まずは引力について解説します。

引力とは『二つの物体が互いに引き合う力』です。

これだけではよく分かりませんね。

 

そこで、身近にあるバスケットボールなどを地球に見立てます。

人間は、このバスケットボールの表面に立っていることになります。

 

はなこ
不思議!!
よく逆さまに立っていられるね。
たろう
れいか
落っこちないのはなぜ?

 

それは、何かの力が、人をボールの中心に向かって引っ張っているからです。

この引っ張っている力が、『引力』ということになります。

もっと正確に言うと、

『人が地球を引っ張る力と、地球が人を引っ張る力によって、人は地表に立っていられる』

ということなのです。

引力は、物の大きさによって、その力が変わります。

ですから、人が地球を引っ張る引力は、地球が人を引っ張る引力と比べると、ほとんどゼロに等しいのです。

だから、人が地球を引っ張っている感覚はないのです。

このように、引力は全ての物体の間で働いています。

人の体を作っている臓器同士にも働いています。

細胞同士の間でも働いています。

原子と原子の間でも働いているんです。

 

いかがですか?

引力とはどういう力なのかイメージできましたか?

 

はなこ
はい!分かりました。
引力とは『二つの物体が互いに引き合う力』なんですね。
たろう

メモ

宇宙飛行士が月の表面でジャンプをしているのをテレビで見たことはありませんか?

あれも引力で説明できます。

引力は物の大きさによってその力が変わります。

月は地球より小さく、月の引力は地球の6分の1と言われています。

つまり、月に立ったとき、人を引っ張る力は地球上の6分の1ということになります。

月でジャンプすれば、地球上の6倍跳べるいうことです。

重力について

次に、重力について解説します。

学校の物理では、

『重力とは物体の質量に重力加速度をかけたもの』

と習います。

覚えてますか?

 

はなこ
すみません。全部忘れてしまいました。
同じです。
たろう
れいか
同じです。

 

それでは、少し見方を変えてみましょう。

人は引力によって地球上の表面に立っていますが、人に働いている力は引力だけでしょうか?

それは、かなり小さな力ですが、引力以外にも働いているのです。

その力が、遠心力です。

 

地球は、地軸を中心に自転しています。

物を回せば、遠心力は働きます。

地球自身が回っていますから、地表上の人には、その分の遠心力が働いています。

 

そんな遠心力を感じますか?

地球の場合、遠心力は引力の290分の1と言われています。

ですから、ほとんど遠心力を感じないんです。

しかし、少しではあっても確実に遠心力は働いています。

重力とは、引力と遠心力を合わせた力なのです。

メモ

この重力は、地球上でどこでも同じでしょうか?

重力は場所によって差があります。

遠心力に差があるのです。

30㎝の紐で繋いだ野球ボールと、1mの紐で繋いだ野球ボールを振り回してみます。

このとき、振り回される力が強く感じるのは、1mの方です。

振り回す半径が大きいほど、遠心力は強くなるのです。

これを地球で考えた場合、振り回す中心は地軸です。

地軸を中心に、人は振り回されています。

この時の半径が最も大きい場所は赤道上で、小さくなる場所は北極と南極です。

そのため、遠心力は赤道上で最も大きくなり、北極と南極で最も小さくなるのです。

重力と引力の画像

つまり、

赤道上では最も重力が小さくなり、北極や南極では大きくなる

ということなのです。

『引力』と『重力』の違い、分かっていただけましたか?

たろう
引力とは、二つの物体が互いに引き合う力です。
重力とは、引力と遠心力を合わせた力です。
れいか

 

『重力』と『引力』の使い分け

『重力』と『引力』の慣用句と例文についてまとめてみました。

『重力』の慣用句

『重力異常』じゅうりょくいじょう

『重力加速度』じゅうりょくかそくど

『重力計』じゅうりょくけい

『重力散乱』じゅうりょくさんらん

『重力質量』じゅうりょくしつりょう

『重力ダム』じゅうりょくダム

『重力単位系』じゅうりょくたんいけい

『重力探鉱』じゅうりょくたんこう

『重力探査』じゅうりょくたんさ

『重力波』じゅうりょくは

『重力場』じゅうりょくば

『重力レンズ』じゅうりょくレンズ

『重力レンズ効果』じゅうりょくレンズこうか

『重力子』じゅうりょくし

『重力キログラム』じゅうりょくキログラム

『重力グラム』じゅうりょくグラム

『重力定数』じゅうりょくていすう

『重力マイクロレンズ効果』じゅうりょくマイクロレンズこうか

『重力アシスト』じゅうりょくアシスト

『重力ターン』じゅうりょくターン

『重力波検出器』じゅうりょくはけんしゅつき

『重力波天文台』じゅうりょくはてんもんだい

『重力波望遠鏡』じゅうりょくはぼうえんきょう

『重力崩壊』じゅうりょくほうかい

『重力モデル』じゅうりょくモデル

『重力レンズクエーサー』じゅうりょくレンズクエーサー

『重力平衡』じゅうりょくへいこう

『重力走性』じゅうりょくそうせい

『重力ポテンシャル』じゅうりょくポテンシャル

『重力屈性』じゅうりょくくっせい

『重力波天文学』じゅうりょくはてんもんがく

『重力半径』じゅうりょくはんけい

『重力』の例文

・・・風景は絶えず重力の法則に脅かされていた。梶井基次郎『蒼穹』

それが重力の場の影響のために極めてわずか曲るだろうという誰も思いもかけなかった事実を・・・。寺田寅彦『アインシュタイン』

重力は互に打ち消され冷たいまるめろの匂いが浮動するばかりだ。宮沢賢治『インドラの網』

・・・時には顕官や淑女がその邸宅の石門に与える自身の重力を考えながら自働車を駈け込ませた。横光利一『街の底』

『引力』の慣用句

『引力圏』いんりょくけん

『引力』の例文

・・・物理学者に聞けば、それは地球の引力によるという。寺田寅彦『からすうりの花と蛾』

・・・つまり僕と宝石には、一種の不思議な引力が働いている、深く埋まった紅宝玉どもの、日光の中へ出たいというその熱心が、多分は僕の足の神経に感ずるのだろうね。宮沢賢治『楢ノ木大学士の野宿』

・・・で、其女の大口開いてアハハハハと笑うような態度が、実に不思議な一種の引力を起させる。二葉亭四迷『予が半生の懺悔』

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まとめ

最後にポイントをまとめておきます。

引力とは

二つの物体が互いに引き合う力

重力とは

引力と遠心力を合わせた力

慣用句としては、物理学や天文学などで使われている専門用語が多くなっています。

しかし、その例文を見ると、文学の世界でも使われていたりして、意外に日常的な言葉でもあることが分かりますね。

どのような場面で使うにしろ、

『重力』と『引力』の違いが分かった上で使った方が、話や文章に説得力が生まれますよ。

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