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波乱万丈と波瀾万丈の違いをわかりやすく解説!正しい意味をチェック

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祖父は、『はらんばんじょう』の人生を歩んできた。

この映画は、『はらんばんじょう』の物語だ。

歴史は、いつも『はらんばんじょう』である。

例文に使われている『はらんばんじょう』という四字熟語を知ってますか?

 

はい、知ってます。
はなこ

それでは、『はらんばんじょう』をパソコンで漢字に変換してみてください。

 

たろう
はい、僕のパソコンでは、『波乱万丈』と『波瀾万丈』の2種類が出てきました。
はなこ
私のパソコンも、『波乱万丈』と『波瀾万丈』の2種類が出てきました。
あれ? これはどういうこと?
たろう
はなこ
『波乱万丈』と『波瀾万丈』。どういう違いがあるのかなあ?

 

ということで、今回は、

『波乱万丈』と『波瀾万丈』の違いをわかりやすく解説し、正しい意味をチェックしていきます。

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『波乱万丈』と『波瀾万丈』の意味

はじめに、『はらんばんじょう』を『三省堂 新明解四字熟語辞典』で調べてみました。

『はらんばんじょう』

【波瀾万丈】

変化がきわめて激しく、劇的であるさま。

『波瀾』は、ごたごた・もめごと。

また、単調でなく複雑に変化すること。

『瀾』は大波。

『万丈』は非常に高いことや深いことの形容。

『丈』は長さの単位。

『瀾』は『乱』とも書く。

このことから、

『波乱万丈』と『波瀾万丈』の意味は同じ

であることが分かりました。

 

『波乱』と『波瀾』の違い

それでは、『波乱』と『波瀾』は、なにがどう違うのでしょうか?

『はらん』を『デジタル大辞泉』で調べてみると

『はらん』

【波×瀾/波乱】

1 大小の波。

波濤(はとう) 。

『砂の浜に下りて海の-を見る』(鴎外・妄想)

2 激しい変化や曲折のあること。

また、そうした事態。

騒ぎ・もめごとなど。

『-に満ちた生涯』

『政局は-含みだ』

とありました。

【波×瀾/波乱】の『瀾』に付いた『×』は、常用漢字表にない漢字であることを示しています。

『瀾』は常用漢字ではない。

それでは、『乱』はどうでしょう?

 

【乱】には『×』が付いていません。

というわけで、

『乱』は常用漢字です。

 

ところで、『知恵蔵』は常用漢字について次のように解説しています。

『常用漢字』

常用漢字とは、1981年に内閣告示で公布された『常用漢字表』にある1945種の漢字のこと(音読みは2187、訓読みは1900)。

『法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安を示すもの』(内閣告示)である。

補足

※1981年は昭和56年

このことから、『乱』は

一般の社会生活で使われる漢字

ということがわかります。

それでは、『瀾』は、なぜ常用漢字ではないのでしょう。

 

それは、1946年(昭和21年)にできた『当用漢字』にまで、話はさかのぼります。

『日本大百科全書(ジャポニカ)』に、次のような解説があります。

『当用漢字』

常用漢字は、1946年(昭和21)以降の『当用漢字』を集成総合し改定したものである。

日本語表記における漢字の多用・乱用が国民の負担になっているという指摘は1860年代からあり、以後その節減・整理の方策は官民両面から出ていたが、第二次世界大戦後、国語審議会の建議に基づき、

(1)当用漢字表(1850字)

(2)同音訓表

(3)同字体表(いずれも内閣告示)

等によって、国語施策として実施された。

『瀾』という漢字は、1946年の時点で当用漢字から外されていました。

『瀾』は、画数の多い難しい漢字として『当用漢字』に選ばれなかったのです。

という訳で、

『瀾』が使えなくなったので『乱』を使うようになった

のです。

そして、『瀾』は、1981年の『常用漢字』にも選ばれませんでした。

しかし、『常用漢字』は『漢字使用の目安を示すもの』で、使ってはいけないわけではありません。

だから、『三省堂 新明解四字熟語辞典』にも

『瀾』は『乱』とも書く。

とあるのです。

 

『波乱万丈』か?『波瀾万丈』か?

『波乱万丈』と『波瀾万丈』のどちらを使うのか、『Wiktionary』には、

新聞では日本新聞協会用語懇談会が定めた代用表記『波乱万丈』を用いるところと、本来の用字『波瀾万丈』を用いるところと対応がまちまちである。

国会の議事録では『波乱万丈』を用いる。

なお『瀾』は大波を意味する字なので、『乱』は語義とは無関係である。

とあります。

新聞社でさえ、『波乱万丈』と『波瀾万丈』のどちらを使うか対応がまちまちなのです。

 

たろう
うーん。今回のテーマは難しい。

 

最後に『瀾』と『乱』と『万丈』にはどういう意味があるのか。

『講談社日本語大辞典』で調べてみました。

『瀾』と『乱』と『万丈』の意味

『瀾』

なみ。

おおなみ。

『乱』

①みだれる。

みだす。

みだれ。

②国がみだれること。

『万丈』

①一丈の一万倍。

②非常に高いこと。

③非常に多いこと。

④意気のさかんなこと。

このようにしてみると、

『波瀾万丈』は、『波や大波が非常に高い』

という『人生のたとえ』であることが分かります。

『波乱万丈』は『波乱れ非常に高い』

ですから、意味はあまり変わりませんね。

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まとめ

ここまで、『波乱万丈』と『波瀾万丈』の違いを解説してきました。

ポイントをまとめると、

『波乱万丈』と『波瀾万丈』の意味は同じ。

どちらを使っても間違いではない。

1946年以降、『瀾』の代わりに『乱』を使うようになった。

『瀾』は現在も『常用漢字』になっていない。

意味は同じでも2種類の書き方がある四字熟語、まだありました。

『意気消沈』(いきしょうちん)『意気銷沈』

『意気阻喪』(いきそそう)『意気沮喪』

まだまだありそうです。

時間のあるときに、探してみませんか?

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