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指導と教育の違いをわかりやすく解説!意味と使い分け方をチェック

『おしえる』という意味の言葉に『指導』と『教育』があります。

たとえば、オリンピック選手は、

『コーチから厳しい指導をうける』

と言ったりしますよね。

または、

『家庭では英才教育を受けて育った』

などということもあります。

会社では、上司から仕事の指導があれば、

『社員教育がさかんな会社』

と言われることもあります。

 

このように、『指導』と『教育』は使われますが、具体的にどこに違いがあるのでしょうか。

そして、どのように使い分けたら、よいのでしょうか。

ここでは、ふたつの『おしえる』という意味の違いを知ることで、言葉を正しく使い分けられるようになりましょう。

そして、おしえる立場の人は、より良い『指導』や『教育』を目指してください。

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指導の意味

指導とは、

ある目的や方向にむかって教え、導くこと

です。

何かはっきりとした特定の物事について、実力のある人や尊敬される立場の人が教えること

をいいます。

ときには、監督する立場の人が

不正をした人を望ましい状態に導いていく

という意味でも使われます。

 

『指導』で大切なのは、

相手の持っている能力に合わせて

導いていく事です。

まずは目標に向かわせ、目標としたことを自分の力でできるようにしていくのです。

そのためには、一方的に誰でも同じようにただ教えるのではなく、

相手のレベルに応じること

が重要です。

自分なりに考えさせることや、失敗を経験させることも、時には必要になってきます。

そして、適切なタイミングで適切な助言をして、目的の達成に近づけていくことが指導になります。

 

教育の意味

教育とは、

生きていくために皆が同じように必要としていることを教えたり、身につけさせること

です。

何か特定の目的のためにおしえる、というよりも、

人を望ましい状態にするために心と体に働きかけること

をいいます。

 

『教育』で大切な事は、

生きていくために必要な能力

を身につけさせることです。

教育を受ける事によって、どんなに貧しくても、たとえ障害があろうとも、自分自身の力で人生をきりひらいていけるのです。

そのために、知識をふやし、技能を身につけ、経験をかさね、人間性を養っていきます。

基本や最低限に知っておかないといけないことを教え、その人の持つ能力を高めていくのです。

『教育』は、基本的人権の中で、

社会で人間らしい生活を送るために必要な『教育を受ける権利』

としても保障されています。

 

指導の語源

『指導』は、指(ゆび)に導(みちび)くと書きますが、『指』とは、『指示する』からきています。

英語で『指導』は次のように、3つに訳すことができます。

guidance(ガイダンス):案内する

leading(リーディング):引率する

coaching(コーチング):指導する

ガイド、リード、コーチ、それぞれ日本語でも、よく使われる言葉なので、使い方をイメージしやすいですね。

この中でも、coach(コーチ)の語源は、

乗り合いタイプの馬車が最初に使われたハンガリーの村の名前

といわれています。

馬車が人や物を目的地へ運ぶことから、

『大事な人や物を運ぶ』『目的地に運ぶ』

という意味を持つようになったのです。

つまり、指導という言葉の由来は

大切な人を、その人が望む場所へ送り届けること

だったのです。

 

教育の語源

『教育』は、

『おしえる』『そだてる』

という日本語の組み合わせで、できています。

日本で、古くから使われていた『おしえる』は、

『ヲシム』『ヲサヘ』『オシアヘ』

という言葉が、もとになっているといわれています。

 

『オシム』は『愛しむ』で、愛情をもって接する。

『ヲサヘ』は『抑え』で抑制する。

『ヲシアヘ』は『食響』で、ごちそうでもてなす。

つまり、生きるための何らかを十分にあたえること。

すなわち、『おしえる』は、

愛情をもって、抑制し、生きるすべをあたえる

という言葉がもとになっているのです。

 

『そだてる』は、

『スダツ』『ソタツ』『ソヒタツ』

という言葉がもとになっているといわれています。

 

『スダツ』は『巣立つ』で、ひとり立ちすること。

『ソタツ』『ソヒタツ』は『傍立つ』『添立つ』『副立つ』で、そばにいて、助けみちびくこと。

つまり、『そだてる』とは、ひとり立ちできるまで、そばで助けるという意味の言葉がもとになっています。

 

英語では『education(エデュケーション)』です。

『education』の語源は、いくつかの説がありますが、その一つはラテン語の『educare(エドゥカーレ)』といわれています。

『educare』には、『外に引く』という意味と、『栄養をあたえる、やしないそだてる』という意味があります。

この言葉は、人間だけではなく、動物や植物にまで使われる言葉だったといいます。

 

つまり、日本語や英語の『教育』という言葉は

愛情をもって、生きるために必要なものを与える

という意味がもとになっているのです。

 

『教育』は、もうひとつ、広く人間形成全体をさす場合に使われる場合もあります。

人は、その時々の場所や環境、歴史的につくられたまわりのもの、対人関係などから、たくさんの刺激や影響をうけています。

それらから、意識的にうけるものだけでなく、無意識のうちに影響を受けて成長し、発達していく作用も『教育』とされるのです。

 

『指導』と『教育』の使い分け方

具体的な内容や目的があるとき

には、『指導』を使いましょう。

例えば、

水泳指導

⇒水泳の能力・技術を高めるために教えること。

最高指導者

⇒特定の目的を持つ団体のメンバーを、目的達成にむけてみちびいていくリーダー的人物。

指導書

⇒特定の内容について、目的を達成するための具体的な手順や方法が書かれた書類や本。

 

指導は、

『望ましい状態にもどす』

という意味でも使われます。

例えば、

柔道で指導を受ける

⇒試合などで選手が禁止事項を犯したとき、審判員がする宣告。

生徒指導

⇒非行防止のためや、校則違反をした生徒に対して、学校の教師がする活動。

行政指導

⇒罰を受けるまではいかない段階で、特定の人に「○○して下さい」「○○しないで下さい」など、法的な理由で助言すること。

 

『教育』は、何か特定の事を教えるというよりも、

広く人間形成に関わることや、生きていくために必要な力をのばしていくとき

に使います。

例えば、

英才教育

⇒年齢にとらわれず、才能や能力をのばすために特別なプログラムで育てること。

社員教育

⇒企業内で必要な能力を高め、社員を成長させ、有能な人材を育てること。

 

具体的な例として、『英語』を教える場面では、次のように使い分けます。

英語指導

テストや受験、ビジネス、趣味など、何か特定の目的があって、それに必要とされる能力をつけます。

聞く、読む、書く、話す、といった求められる語学力を、レベルに応じて、身につけていくのです。

英語教育

生きていくうえで、英語を必要なものとしておしえていきます。

そのため、幼少期から英語に親しんだり、英語で歌ったり、英語でコミュニケーションをとりながら運動することもあります。

語学力をつけるだけでなく、英語圏の文化を学んで理解したり、英米文学作品にふれたり、といったこともふくまれます。

つまり、

具体的な内容や目的がある時には『指導』

成長に必要な力をつけるのであれば『教育』

と使い分けられるのです。

 

『教育』と『指導』の両方が必要な場合もあります。

たとえば、『教育指導要領』などです。

これは、教育の、目的や内容を示したものです。

そして、その目的を達成するための、具体的な教科や、その一般的な指導法などがまとめられています。

『教育』の中に具体的な内容や教科があるときには、『指導』が必要になるのです。

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まとめ

指導とは

  • ある特定のことや、目的にむかって教え、導いていくこと
  • 不正があったときに望ましい状態になるよう、助言すること

教育とは、

  • 生きていくために必要な能力をのばすこと
  • 人生、価値観、人間関係の本質などを学ぶこと

 

『指導』は、

具体的な内容や目的があって、そのための必要とされる能力や足りないものを的確に与えていく

ことです。

そして、『教育』は、

その人が生きていくため、成長に必要なものとして与えられていく

ものなのです。

 

『教育』と『指導』は、それぞれ違う意味がありますが、場合によっては両方が同時に求められることもあります。

相手が何を必要としているのかによって、おしえる内容や方法も変わっていきます。

教える立場の人は、場面によって、上手に使い分けていきましょう。

誠実で愛情あふれる『指導』や『教育』を与えたり、受けられると良いですね。

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