『電気治療器』や『低周波治療器』を使ったことはありますか?
病院などで利用できたり、家庭用にも販売されていますよね。

『電気治療器』を買おうと思っているんだけど、どんなのがいいのかな?
どちらの方が効果があるのかな?


何が違うのか、調べてみたいわね。
今回は、『電気治療器』と『低周波治療器』について調べ、その違いを解説します。
『電気治療器』と『低周波治療器』の定義
まずは、『電気治療器』と『低周波治療器』の意味について調べてみましょう。
『電気治療器』とは?
電気を利用して治療を行うための器具
のことです。
これだけでは、よく分かりませんよね。
電気なんかで治療ができるのでしょうか?
人間の体には、『生体電流』と呼ばれる微弱な電気が流れています。
脳からの司令によって筋肉を動かしたり、心臓が鼓動を打ったり、また痛みや暑さ、寒さなどを感じることには、全て『生体電流』が関わっています。
そのため、
人間の体は外部からの電気的刺激にも敏感に反応します。
その特性を利用して治療を行うための器具が『電気治療器』というわけです。
『低周波治療器』とは?
低周波の電気を利用した『電気治療器』
のことです。
つまり、
『低周波治療器』は、『電気治療器』の仲間である
ということになりますね。
電気には、『交流』と『直流』の2種類があります。
『交流』の場合、電流の向きが時間ごとに変わります。
なので、正極や負極の区別はありません。
発電所から工場や家庭に送られる電気は『交流』が使われています。
なので、コンセントには正極と負極の区別はありませんよね。
それに対して、『直流』は電流の向きが一定です。
乾電池から得られる電気は『直流』の仲間です。
『交流』の電流が一定時間で向きを変える回数を『周波数』といいます。
この回数が少なければ『低周波』、多ければ『高周波』ということになります。
つまり、周波数の低い電気を使った『電気治療器』のことを『低周波治療器』というわけです。


『電気治療器』と『低周波治療器』の違い
『電気治療器』と『低周波治療器』では、なにが違うのでしょうか?
この2つは、主に即効性があるかどうか、また効果が持続するかどうかで分けることができます。
低周波の電気が流れると、
電極付近の筋肉が収縮と弛緩
を繰り返します。
筋肉が弛緩した時、血液の流れにより老廃物が洗い流され、血行が促進されます。
これにより、
患部のコリや疲れなどの症状が緩和されるという効果があります。
また、低周波の電気が流れることにより、
痛みの伝達を抑制する成分が分泌される
とも言われています。
そのため、
『痛みが緩和される』という効果もあります。
治療後の効果が持続するというのも『低周波治療器』の特徴の一つです。
ですから、慢性的なコリや疲れ、痛みを改善するのであれば『低周波治療器』のほうがおすすめです。
『低周波治療器』の場合、一般的には1~1,200Hz程度の電気が使われます。
Hzとは、1秒間に電流の向きが変わる回数を表します。
普通の『電気治療器』では、それより周波数の高い電気が用いられます。
特に、10,000Hz以上になると、『高周波』と呼ばれる部類になります。
『高周波』の場合、『低周波治療器』では届きにくい筋肉の奥深くまで作用して、コリや痛みを緩和してくれます。
また、
痛みの伝達を即座にブロックしてくれるので、急性の痛みには有効です。
『電気治療器』と『低周波治療器』は、どういう使い分けをすればいいでしょうか?
『電気治療器』は、『低周波治療器』に比べて即効性がありますが、効果の持続はそれほど長くありません。
それに対して、『低周波治療器』は即効性はありませんが、治療後も効果が持続します。
神経痛などにより痛みがひどく、すぐに痛みを和らげたい場合は『電気治療器』のほうが有効です。
慢性的な痛みやしびれがあり、それを和らげたいようなときは『低周波治療器』のほうがいいでしょう。
メモ
この他に、
『低周波治療器』の周波数を、いろいろと変えて電気治療を行う
という『スイープ波形』と呼ばれる治療法もあります。
低周波と呼ばれる周波数帯にも、その値によって様々な効能があるので、それらを組み合わせて治療するという考え方ですね。

時間はかかるだろうけど、効果が持続するのは『低周波治療器』の方みたいだしね。

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まとめ
今回のポイントについて、まとめていきましょう。
ポイント
- 『電気治療器』とは、電気を利用して治療を行うための器具のことである。
- 『低周波治療器』とは、低周波の電気を利用した『電気治療器』のことである。
- 慢性的なこりや疲れ、痛みなどには『低周波治療器』のほうが有効である。
- 急性の痛みに対して、即効性を求めるのであれば『電気治療器』のほうが有効である。
『電気治療器』も『低周波治療器』も、それぞれに特徴があります。
自分の症状に合わせて、使い分けるようにしましょう。