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意思と意志の違いをわかりやすく解説!意味と正しい使い分け方を紹介

何気なく使う言葉にも、似たような言葉が複数あって

「どっちを使えばいいんだろう?」

って思うことって、ありますよね。

 

その1つが『意思』と『意志』ではないでしょうか。

ひらがなだと、どちらも『いし』。

そして漢字でも、似たような意味の言葉を使っていますよね。

でもこの2つ、やはりニュアンスが違うのです。

 

今回はこの

  • 意思
  • 意志

の意味や違い、使い分け方についてお話しします。

ぜひ読んで、しっかり使い分けてくださいね!

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『意思』と『意志』の意味や違いは?

『意思』と「意志」の違いとは?

『意思』と『意志』の意味

まず、『意思』と『意志』の意味を確認しておきましょう。

 

『意思』の意味とは?

『意思』は、

『心の中に浮かぶ思いや、何かをしようという考え』

という意味です。

 

でも、『その思いや考えが強いかどうか』までは問いません。

『ただ、思いや考えがある』というニュアンスです。

 

また、『意思』は法律用語としても使われている言葉で、

 

  • 刑法では、『自分がしようとする行為に対する認識』
  • 民法では、『欲求や承認、体の動作の直接の原因になる心理作用や、ある事実に対する意欲』

という意味で使われます。

 

『意志』の意味は?

『意志』の意味はというと

『何かを達成しようとする、もしくは、何かをするまいとする積極的な気持ち』

のこと。

 

『意志』の場合は、

『積極的な気持ちがあることも含めての思いや気持ち』

というところがポイントです。

 

また、『意志』は、法律用語としてはまず使われることはありません。

 

『意思』と『意志』の違いをチェック!

ではここからは、『意思』と『意志』の違いを比べてみましょう。

まず、表でざっと紹介します。

 

意思意志
意味心の中に浮かぶ思いや、何かをしようという考え(気持ちが強いかどうかは問わない中立的なニュアンス)。何かを達成しようとする、もしくは何かをするまいとする積極的な気持ち
気持ちの強さ漠然としていて、強い気持ちがあるわけではないすでに気持ちは固まっていて、強い気持ちがある
目標や計画があるかどうか何となく思っている段階で、具体的な目標や計画があるわけではない。具体的に目標や計画がある。
日常で使われる場面表す気持ちが、『単なる思いや考え』というところに重点がある時。『あることを達成しようとする積極な気持ち』を表すことに重点がある時。
学問などでこの言葉が使われる分野法律関係哲学・心理学・倫理学など
類義語
  • 気持ち
  • 思い
  • 考え
  • 意見

など

  • 決意
  • 決心
  • 決断

など

四字熟語
  • 意思疎通
  • 意思表示
  • 意思決定
  • 意志堅固
  • 意志薄弱
  • 自由意志
英語だとintention(意図、意思、意向)will(意志、結末、決意)

 

こうしてみると、かなり似たような言葉なのに、いろいろな違いがあるんですね。

『意思』と『意志』の違いを詳しく

では、それぞれの違いについて、詳しく見ていきましょう。

 

違い1 意味と、表す気持ちの強さ

『意思』と『意志』の意味は、先ほどもお話ししましたが、並べて比べてみましょう。

 

意思

⇒心の中に浮かぶ思い、何かを『しようかな』と思うような考えで、気持ちの強さは問わない

意志

何かを達成しようとする、または何かをするまいとする、強い気持ち

 

つまり、同じ『気持ち』であっても、『意志』の方が『意思』より気持ちが強く、はっきりしているのです。

 

たとえばダイエットなら

  • 『意思』⇒『ダイエットしようかな』『ダイエットしなきゃなぁ』と思っている段階
  • 『意志』⇒『ダイエットする!』『5㎏減らそう!』という決心や強い気持ち

と、このように違います。

 

違い2 目標や計画があるかどうか

『意思』と『意志』で、気持ちの強さが違うことを考えると、『目標や計画があるかどうか』も違うことは、予想が付きますよね。

 

意思

⇒なんとなく思っているような感じで、具体的な目標や計画があるわけではない

意志

⇒具体的な目標や計画がある

 

英語の勉強で言うなら

  • 漠然と『英語の勉強をしよう』と思っているのが『意思』
  • どんな方法でどう勉強するか具体的に考えていたり、『TOEICで何点取る』などの目標設定があって、それに向かおうとするのが『意志』

となります。

 

違い3 使われる場面

『意思』と『意志』がどんな場面で使われるかというと

日常的には、

意思

⇒言い表す気持ちが、わりと漠然とした『思い』や『考え』の時

意志

⇒言い表す気持ちが、何かを達成しようとする積極的な気持ちである時

ということは、これまでの説明で分かったかと思います。

 

でもそれだけではなく、学問などの分野でも

意思

⇒法律関係

意志

⇒哲学、心理学、倫理学など

というように使い分けられています。

 

法律関係の分野では、学問以外の場でも『意思』が法律用語として使われています。

法的な場面で『意志』を使うことは、まずありません。

 

違い4 それぞれの類義語は?

『意思』と『意志』の類義語を比べてみましょう。

『意思』の類義語

  • 気持ち
  • 思い
  • 考え
  • 意見
  • 旨趣
  • 趣意

など。

『意志』の類義語

  • 決意
  • 決心
  • 決断
  • 意力

など。

こうして類義語を比べてみると、『意思』と『意志』の意味の違いが、よりはっきりしますね。

 

違い5 どんな四字熟語がある?

『意思』と『意志』が使われる四字熟語はどうでしょうか。

 

『意思』を使った四字熟語は、たとえば

  • 意思疎通
  • 意思表示
  • 意思決定

この3つの四字熟語は、『気持ちをどうするか』というような意味の言葉ですね。

 

『意志』を使ったものでは

  • 意志堅固
  • 意志薄弱
  • 自由意志

『意志堅固』『意志薄弱』は、意志の強さや弱さを表す言葉です。

『意志』という言葉はこのように、強さや弱さを表現する言葉と組み合わせになることも多いのです。

 

ちなみに『自由意志』は、『自由意思』と書くことがないわけではありません。

ただ、『意志』の方が一般的です。

また、『他から束縛されずに自由に決定した意志』という意味なので、言葉としても『意志』が合っていると考えられます。

 

違い6 英語にするとどうなる?

『意思』と『意志』をそれぞれ英語で表すと、

意思

⇒『intention』(意図、意思、意向)

意志

⇒『will』(意志、結末、決意)

と、このようになります。

 

日本語での違いを抑えておくと、英語で気持ちを言い表す時にも、うまく使い分けられそうですね。

『意思』も『意志』も実は同じ言葉から!?

言葉の起源には、諸説あるものですが、『意思』と『意志』に関しては、実は

どちらも『~したい』という意味のドイツ語『wollen』の名詞形、『wille』の訳語

と言われています。

この説が正しければ、元になった言葉は同じということなんですね。

 

なぜ言葉が分かれたのかについては、目立つ情報はありません。

なので、これは筆者の推測ですが、

『違う強さの気持ちを同じ言葉で表すのでは、表現したいことが表現できない』

ということで、2つの言葉になったのかもしれないですね。

ちなみに『遺志』はどう違う?

気持ちを表す『いし』という音の言葉には、もう1つ

『遺志』

という言葉があります。

 

これは、

『故人の(果たせなかった)志』

という意味の言葉です。

でに他界した人の気持ちに限って使われる言葉なので、生きている人の志に対して使うことはできません。

 

ですから、たとえ諦めたことであっても

「私の遺志としては、なんとしてもこの事業を成功させたかった。」

というような表現は、使えないのです。

 

『意思』と『意志』の使い分け方

ええと…こういう時は『意思』?それとも『意志』?

『意思』と『意志』はどう使い分ける?

『意思』と『意志』をどう使い分けるかというと、まず基本的な判断基準としては

  • わりと漠然と思っている、『やってみようかな』という気持ちがあるなどの場合は『意思』
  • 目標に向かう強い気持ちや、積極的に取り組む気持ちを表したい時は『意志』

 

ただ、これで判断が付かない時は、

  • 『思い』や『考え』という言葉がふさわしい時は『意思』
  • 『強い気持ち』『志』『決心』という言葉がふさわしい時は『意志』

というように、

『どういう言葉に置き換えるのがふさわしいか』

で判断する方法もあります。

 

たとえば

  • 『進学したい』と思っている段階なら『意思』
  • 『どこのどんな学校に進学したいかといった目標などがあり、そのために勉強に取り組んでいる』なら『意志』

ということになります。

例文で見てみると

いくつか、例文を紹介しましょう。

 

まず、『意思』の例文です。

部活は辞めても、バスケットボールを続ける意思はある。

 

どんな習い事をさせるかは、子どもの意思を尊重しよう。

 

参加するかどうか、今週中にメンバーの意思を確認してください。

 

あの人とは一緒に仕事をするようになって長いのに、なぜか意思が通じない。

このように、

『決意』や『強い思い』というほどでもない、わりとふんわりした『気持ち』を表す時に『意思』を使います。

 

『意志』の例文はどうかというと

あんなに大変な中で目標を達成したなんて、よほど強い意志があったに違いない。

 

彼の意志が固いことは、彼の努力ぶりを見ていればわかるよ。

 

私は意志が弱くて、すぐにダイエットで挫折してしまう。

というように、

『意志』は『決心』とも言い換えることができるような、強い気持ちを表す時

に使います。

また、『強い』『弱い』『固い』という言葉と一緒に使うことも多いです。

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まとめ

『意思』と『意志』は、どちらも『気持ち』を表す言葉です。

でも

意思

⇒『思い』や『考え』のことで、気持ちの強さは関わりない

意志

⇒何かをしようとする強い気持ち、積極的な気持ち

というところが、『意思』と『意志』の一番の違いです。

 

使い分けも、

  • 特に強いというほどでもない気持ちや、具体的に何か決めたわけではない時には『意思』
  • 具体的な目標や計画があり、強い気持ちや積極的な気持ちをもっている時には『意志』

と考えると、そんなに難しくないでしょう。

 

どの国の言葉でも、似た言葉はありますよね。

ちょっとした違いのようでも、間違えると違うニュアンスが伝わってしまうこともあります。

ですから、『意志』とまではいかなくても、似た言葉は違いを確認してみるという『意思』を持っておきたいものですね。

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