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日蓮宗と日蓮正宗の違いをわかりやすく解説!各々の教義をチェック

『日蓮宗』と『日蓮正宗』、名前が似ていますが異なる宗派です。

しかし、元々は同じ宗派でした。

いったい、何が違うのでしょうか?

 

はなこ
『日蓮宗』の修行って、かなり厳しいそうね。
100日間の荒行だね。

冬に水行、睡眠時間は2時間、食事は梅干しとお粥だけというから、そうとう厳しいんだろうね。

たろう
はなこ
『日蓮正宗』のほうは荒行はないらしいけど、やっぱり教義が違うからなのかな?
そう言われると、2つの違いについては僕もよく知らないな。
たろう
はなこ
じゃあ、ちょっと調べてみましょうか。

 

今回は、『日蓮宗』と『日蓮正宗』の違いについて解説します。

違いがわかれば、それぞれの教義についても、理解が深まりますよ。

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『日蓮宗』と『日蓮正宗』の違い

『日蓮宗』は、その名の通り

『日蓮』が、鎌倉時代中期に興した宗派

で、『法華宗』とも呼ばれています。

『日蓮宗』以外の宗派を大っぴらに非難し、

『日蓮宗』こそが真実の教えである

という、非常に過激な思想を持っていることで知られ、当時の評判はあまり良くありません。

 

その『日蓮』には、6人の直弟子がいました。

彼らは『六老僧』と呼ばれ、

『日昭』『日朗』『日興』『日向』『日頂』『日持』

と、全員が『日蓮』と同じ『日』という字を名前に持っています。

 

この中の一人『日興上人』は、『日蓮』の教えを厳格に守り、過激な思想もそのまま受け継いでいました。

しかし他の5人は、『日蓮』が亡くなった後、行き過ぎた思想を緩和しようとします。

ここで、『日興上人』と他の5人の間に亀裂が生じるわけですね。

最終的には、

『日興上人』が独立して別の宗派を立ち上げます。

これが、『日蓮正宗』というわけです。

つまり、

『日蓮宗』と『日蓮正宗』は、元をたどれば同じ『日蓮宗』をルーツに持っているわけですね。

 

『日蓮宗』と『日蓮正宗』の主な違いをまとめると、次のようになります。

『日蓮宗』と『日蓮正宗』の違い

  • 『日蓮宗』は、『六老僧』の教義や修行方法をお互いに認め形成されているが、『日蓮正宗』は『日興上人』だけを『日蓮』の正式な直弟子としている。
  • 『日蓮宗』の総本山は身延山久遠寺、『日蓮正宗』の総本山は大石寺
  • 『日蓮宗』は、方便品・寿量品・神力品などを必要に応じて読むが、『日蓮正宗』では方便品と寿量品しか読まない。
  • 『日蓮宗』では、曼荼羅の書写は各寺の住職ができるが、『日蓮正宗』では大石寺の貫主しか書写できない。
  • 『日蓮宗』では、曼荼羅の他に仏像の本尊を認めるが、『日蓮正宗』では認められない。

思想の違い

『日蓮宗』では、『六老僧』それぞれの教義や修行方法を否定することなく、お互いに認め合いながら形成されています。

それに対して、

『日蓮正宗』は『日興上人』の教えだけを認め、他の教えについては否定しています。

『日蓮正宗』から見れば、『日蓮宗』は

『寄せ集めで思いつきの宗派』

となるわけです。

 

総本山

『日蓮宗』の総本山は、山梨県の身延山久遠寺です。

1281年の創建ですが、何度も大火に遭い、現在の建物は再建されたものばかりです。

『日蓮正宗』の総本山は、静岡県富士宮市にある大石寺です。

1290年の創建ですから、久遠寺とほぼ同時期に建てられたことになりますね。

 

読経の違い

お経には、方便品、寿量品、神力品など、様々なものがあります。

『日蓮宗』では、これらのお経を必要に応じて読み分けています。

しかし、

『日蓮正宗』では、方便品、寿量品の2つしか読みません。

 

本尊の書写

『日蓮宗』も『日蓮正宗』も、本尊が曼荼羅であることは同じです。

しかし、その曼荼羅を書写できる人が異なります。

『日蓮宗』の場合、寺の住職であれば、誰もが曼荼羅を書写できます。

しかし、

『日蓮正宗』の場合、書写できるのは大石寺の貫主ただ一人です。

 

本尊の範囲

『日蓮宗』は、曼荼羅の他に仏像を本尊とすることを認めています。

しかし、

『日蓮正宗』の本尊は曼荼羅のみで、仏像は認められていません。

 

『日蓮宗』と『日蓮正宗』の教義

日蓮正宗 妙通寺

日蓮正宗 妙通寺

『日蓮宗』も『日蓮正宗』も、『南無妙法蓮華経』で日本を浄土化することを目的としています。

それぞれの大きな違いは、『日蓮聖人』の扱いです。

 

『日蓮宗』では、

『日蓮聖人』は真の本仏から教えを受けた『上行菩薩』と呼ばれる菩薩である

としています。

 

それに対して、『日蓮正宗』では、

『日蓮聖人』を『末法の本仏』である

としています。

つまり、釈迦やキリストと同じ存在として扱われているわけですね。

 

仏教では、

正法・像法・末法の順に時間が過ぎていく

という考えがあります。

正法は、仏法が正しいままで、成仏する人がいる時代です。

像法は、仏法は存在するが、悟りを開く人はいない時代です。

末法になると、仏の教えは存在するが、僧侶が戒律を修めず、釈迦の仏教が効力をなくしてしまう時代となります。

末法に現れた仏こそが、『日蓮聖人』であると『日蓮正宗』では考えるわけですね。

 

ちなみに、

『日蓮宗』は過激な修行を行うことでも有名です。

世界三大荒行の一つに数えられ、あまりの過酷さに、昔は何人も亡くなった人がいました。

その過激な内容は、

  • 修行期間は100日間、お堂に籠りきりで修行
  • 冬場に午前3時から午後11時まで、計7回の寒水による水行
  • 一日の食事は朝夕の2回で、梅干しとお粥のみ
  • 一日の睡眠時間は2時間
  • 水行・食事・睡眠以外の時間はひたすら読経
  • 最初の35日間は面会禁止

と、今でもこういった修行が行われるのですから、かなり厳しいですよね。

 

はなこ
『日蓮宗』の僧侶にだけはなりたくないわね。
こんな荒行を耐えなければならないなんて、大変だね。

でも、この修業を体験したいという人も少なからずいるそうだよ。

たろう

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まとめ

今回の違いのポイントを、まとめていきましょう。

ポイント

  • 『日蓮宗』は、『六老僧』の教義や、修行方法をお互いに認め、形成されているが、『日蓮正宗』は『日興上人』だけを『日蓮』の正式な直弟子としている。
  • 『日蓮宗』の総本山は。身延山久遠寺、『日蓮正宗』の総本山は大石寺
  • 『日蓮宗』は、方便品・寿量品・神力品などを必要に応じて読むが、『日蓮正宗』では方便品と寿量品しか読まない。
  • 『日蓮宗』では、曼荼羅の書写は各寺の住職ができるが、『日蓮正宗』では大石寺の貫主しか書写できない。
  • 『日蓮宗』では、曼荼羅の他に仏像の本尊を認めるが、『日蓮正宗』では認められない。

『日蓮宗』の荒行の様子は、一般人も見学が可能です。

荒行は11月から始まります。

興味がある人は、一度見に行ってみてください。

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