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VDIとリモートデスクトップの違いを解説!メリットとデメリット比較

働き方改革の推進によって、注目されてきたテレワーク。

新型コロナウイルスの影響で、その重要度は、ますます高くなってきました。

テレワークの環境整備に欠かせないのが、リモートで扱うことのできるデスクトップ環境ですね。

その構築方法には、主に『VDI』と『リモートデスクトップ』の2つがあります。

では、この2つの違いはいったい何なのでしょうか?

 

はなこ
とうとう、会社でテレワークを導入することになったの。
このご時世、仕方ないよね。
たろう
はなこ
それで、デスクトップ環境をどうやって構築するか議論になってね。

『VDI』か『リモートデスクトップ』のいずれかを使うんだけど、詳しいことを知っているメンバーがいないのよ。

どちらも仮想デスクトップ環境が構築できる点は同じだけど、仕組みは少し違うよ。
たろう
はなこ
その点を詳しく知りたいのよね。

ちょっと教えてくれる?

 

今回は、『VDI』と『リモートデスクトップ』の違いについて解説します。

また、それぞれのメリットとデメリットについても見てみましょう。

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『VDI』と『リモートデスクトップ』とは?

そもそも、『VDI』『リモートデスクトップ』とは、いったいどんなものなのでしょうか?

 

『VDI』とは?

『VDI』は、『Virtual Desktop Infrastructure』の略です。

直訳すれば『仮想デスクトップ基盤』となります。

 

具体的には、

ハードウェアの中に仮想マシンと呼ばれる環境を構築し、ユーザーがその中で操作を行う

ことです。

仮想マシンは、パソコンの中に作られた別の仮想的なパソコンを意味します。

理論的には、一台のパソコンの中に、何台でも仮想のパソコンを構築することが可能です。

よって、一台のハードウェアを複数のユーザーが利用できる利点があります。

『VDI』には、『Microsoft Hyper-V』や『VMware』『VirtualBox』など、いくつかの製品が存在します。

 

『リモートデスクトップ』とは?

『リモートデスクトップ』は、遠隔地にあるコンピューターを利用してGUIやデスクトップ環境を操作する仕組みです。

遠隔地にあるコンピューターを利用して、コマンドを操作する仕組みは古くからあります。

現在でも『telnet』や『ssh』などが多く利用されています。

『リモートデスクトップ』は、そのGUI版だと考えれば理解しやすいでしょう。

 

通常は、Windowsに付属している『リモートデスクトップ』のみを対象にすることが多いですね。

しかし、ここではその他のソフトウェアについても含めて考えましょう。

例えば、Unix上で利用できる『X Server』や、Windows・Linuxなど様々なOSで利用可能なフリーウェアの『vnc』、そしてLinux専用の『リモートデスクトップ』である『xrdp』など、様々な製品が存在します。

 

『リモートデスクトップ』を使って接続したいパソコンがある場合、

そのパソコンで『リモートデスクトップサービス』などのサーバー用ソフトウェアを起動させておく必要があります。

例えば、WindowsパソコンAから同じWindowsのパソコンBに、『リモートデスクトップ』を使ってアクセスする場合を考えてみましょう。

この場合、パソコンBで『リモートデスクトップサービス』を起動させておきます。

そして、パソコンAでは『リモートデスクトップ接続』を利用します。

すると、パソコンBは、パソコンAからの要求に応じてデスクトップ画面を用意し、相手側に渡すことができるようになるわけです。

このとき、パソコンAはクライアント、パソコンBはサーバーと呼ばれることになります。

リモートデスクトップの仕組み

リモートデスクトップの仕組み

 

サーバー用のソフトウェアには、他にも『vnc server』や『xrdp』など、様々な種類があります。

また、それぞれに応じてクライアントが使うソフトウェアも異なります。

『X Server』ならば、クライアントがUnixならばデフォルトでアクセスできますし、Windowsでも『Cygwin/X』などのソフトウェアをインストールすれば利用可能です。

『vnc server』に対しては、『vnc viewer』を使ってアクセスすることができます。

また、『リモートデスクトップサービス』や『xrdp』の場合、Windowsならば『リモートデスクトップ接続』というアプリがありますし、Linuxなら『Remmina』というアプリが利用可能です。

 

少しややこしいので、表にまとめておきましょう。

 サーバークライアント
リモートデスクトップリモートデスクトップサービス(Windows)

xrdp(Linux)

リモートデスクトップ接続(Windows)

Remmina(Linux)

vncvnc servervnc viewer
XX Server(Unix)

Cygwin/X(Windows)

X Client(Unix)

Cygwin/X(Windows)

Cygwin/Xは、『X Server』と『X Client』の両方の機能を持っています。

サーバー側とクライアント側は、OSが異なっていても問題はありません。

例えば、サーバー側はWindowsの『リモートデスクトップ』が動作している場合、Windowsの『リモートデスクトップ接続』はもちろん、Linuxの『Remmina』でも利用可能です。

 

『VDI』と『リモートデスクトップ』の違い

『VDI』と『リモートデスクトップ』の主な違いをまとめると、次のようになります。

『VDI』と『リモートデスクトップ』の違い

  • 『VDI』は、様々なOSを立ち上げることができるが、『リモートデスクトップ』で操作できるOSは1種類である。
  • 必要とするリソースは、『リモートデスクトップ』より『VDI』のほうが多い
  • 『VDI』は、インストールやアップデートを個別で行い、『リモートデスクトップ』は一括で行う
  • 『VDI』の場合、各仮想マシンごとのOSに対するライセンスが必要であり、『リモートデスクトップ』の場合、『リモートデスクトップ』専用のライセンスが必要になる。

それでは、順番に細かく見てみましょう。

 

利用可能なOS

『VDI』は、マシンを仮想的に立ち上げることになるので、

その中で動作するOSは(対象の『VDI』が対応していれば)どんなものでも利用できます。

業務によっては、LinuxやMacOSなどを使わなければならないユーザーもいます。

様々なOSを一台のコンピューター上で動作させたい場合は、『VDI』しか選択肢はありません。

 

『リモートデスクトップ』の場合、操作できるOSはサーバー上で動作しているものに依存します。

例えば、サーバー側がWindowsの『リモートデスクトップ』サービスならば、クライアントがWindowsだろうと、Linuxだろうと、遠隔地で操作できるのはWindowsのデスクトップのみです。

サーバー側がLinuxの『xrdp』ならば、操作できるのはLinuxのみということになりますね。

 

必要リソース

『VDI』の場合、仮想マシンを動かすためのリソースが必要です。

そのため、

GUIやデスクトップ環境だけを動かせばよい『リモートデスクトップ』に比べると、より多くのリソースが必要になります。

 

インストール・アップデート

『VDI』は、個別にマシンが動作していることになるので、

インストールやアップデートは個別に行う必要があります。

逆に言えば、

ユーザーごとにインストールするアプリを選ぶことができるわけですね。

『リモートデスクトップ』の場合、利用するアプリケーションは全ユーザー共通です。

つまり、

個別のインストール・アップデートは不要

ですが、

ユーザーが勝手にアプリをインストールすることは基本的にできません。

 

ライセンス

『VDI』では、各仮想マシン用のOSライセンスが別途必要になります。

しかし、

『リモートデスクトップ』の場合、無償あるいは、その専用ライセンスだけを購入すればいいので、安上がりになる場合が多いです。

もっとも、Linux等は無料で利用できますから、一概に『リモートデスクトップ』のほうが安いとは言えません。

利用するOSによって、必要な金額は変わります。

 

はなこ
なるほどね。

『VDI』はパソコンを何台も立ち上げるみたいな感じなのね。

『リモートデスクトップ』はデスクトップ環境を複数用意するだけだから、リソースは最小限に抑えられるんだよ。
たろう

 

『VDI』『リモートデスクトップ』のメリット・デメリット

データサーバー

データサーバー

『VDI』『リモートデスクトップ』のメリット・デメリットについて見てみましょう。

 

『VDI』のメリット・デメリット

『VDI』のメリット

  • 仮想環境の自由度が高い
  • ユーザー環境の自由度が高い

『VDI』は、その自由度の高さが一番のメリットです。

あるユーザーはWindows、他のユーザーはLinuxという具合に、仮想マシンにインストールするOSは、ユーザーごとにバラバラにすることができます。

また、その中で利用するアプリケーションも、各ユーザーが自由に選択可能です。

 

『VDI』のデメリット

  • 運用が大変になる
  • 消費するリソースが若干多い

自由度が高い分、運用は大変になります。

例えば、Windows Updateは個々のWindows仮想マシンに行わなければならないので、セキュリティーアップデートの監視は大変な作業になるでしょう。

また、個々の仮想マシンにOSをインストールするわけですから、

OSが共通になる『リモートデスクトップ』に比べると消費リソースは大きくなります。

 

『リモートデスクトップ』のメリット・デメリット

『リモートデスクトップ』のメリット

  • 運用が楽
  • 消費するリソースが小さい

『リモートデスクトップ』の場合、OSはサーバーにあるものが共通で使われます。

したがって、

保守は管理者だけが行えばいいことになり、個々に対応する必要はありません。

また、

『VDI』に比べると消費するリソースも小さくなります。

 

『リモートデスクトップ』のデメリット

  • ユーザーの自由度は低い
  • 操作できるOSはサーバーに依存する

OSもアプリも、サーバー側に入っているものがそのまま使われるので、OSやアプリは全ユーザー共通になります。

そのため、

個々のユーザーが自由に利用したいアプリをインストールすることはできません。

また、

ユーザーごとに複数のOSを利用する必要がある場合は、それぞれのOS用にサーバーを用意しなければなりません。

 

はなこ
うちの会社は基本的にWindowsのみだから、『リモートデスクトップ』でも十分そうね。
会社の端末には勝手にアプリをインストールできない場合が多いから、『リモートデスクトップ』の制約が逆にいい場合もあるよね。
たろう

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まとめ

今回の違いのポイントについて、まとめていきましょう。

ポイント

  • 『VDI』は、様々なOSを立ち上げることができるが、『リモートデスクトップ』で操作できるOSは1種類である。
  • 必要とするリソースは、『リモートデスクトップ』より『VDI』のほうが多い
  • 『VDI』は、インストールやアップデートを個別で行い、『リモートデスクトップ』は一括で行う
  • 『VDI』の場合、各仮想マシンごとのOSに対するライセンスが必要であり、『リモートデスクトップ』の場合、『リモートデスクトップ』専用のライセンスが必要になる。

『VDI』と『リモートデスクトップ』は、両方使うことで、お互いに補完し合うことも可能です。

ぜひ、両方とも検討してみることをおすすめします。

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